宝塚ぱんだ団〜2人の子ぱんだとヅカ好きぱんだ団長〜

北国の片隅から宝塚への愛を叫んだり、潰瘍性大腸炎の幼稚園児と食物アレルギーの気配の0歳児とのてんやわんやを綴ったりします

ルキーニはそこに生きていた

昨日スカステで『THE MERRY WIDOW』の放送を見かけましまが、

このわちゃわちゃやってた(いい意味で)みっちゃん(北翔海莉)とマギーさん(星条海斗)が、

5年後にはどちらも結婚なさるなんて

なんだか不思議ですね。

お二人とも本当におめでとうございます!!

 

 

 

さてさて今さらながら月組公演『エリザベート』の感想です。

 

私が『エリザベート』を観劇してきたのは、11月10日の11時公演です。

マチネですね。

 

本筋と全然関係ないですが、

私はなかなかこのマチネとソワレという呼び方に馴染めないというか、

どっちがどっちか覚えられなくて。

 

カタカナで表記された瞬間理解力が著しく下がる病

に随分若い頃から罹患しておりまして、

昼の部夜の部とかわかるように言うてくだされ〜と思ってしまっていたんですが…

 

でも今書きながら気づきました!

よくマチソワしてきた的なことブログで書かれてる方いらっしゃいますよね。

二公演とも観たという意味ですよね。

 

この「マチソワ」という単語を覚えれば

その順番のまま昼夜ということなんですね!

 

よし!覚えたゾ!

マヂでソワソワ今日はマチソワ

 

はい変な標語が生まれたところで

本題へ入ります。

 

 

久々も久々の観劇。

エリザベート』に限ると21年ぶり(!)2回目の観劇でした。

 

で、このたった一度の観劇でどこを見るか…

となったときに

映像には残らないかもしれないところを中心に見ておきたい!

そして月城かなと君をたくさん見たい!

よしルキーニアングルで決まりだ!

 

というわけで、

7割ルキーニ2割エリザベート

珠さまと美弥さま1割ずつ、その他の方々1割くらいで(計算が合わない。)

見ていました。

要はほぼルキーニを見ていたと

そういうことになります。

 

 

オペラグラスは新しいものを買って持参しましたが、

なんか見すぎて疲れて、途中から双眼鏡なのに片目つぶって見てました。

なにせ一番後ろだったもので…

 

そんな超絶偏ったほぼルキーニの感想です。

 

れいこルキーニは私の想像をはるかに超えて

ルキーニとして生きていました。

 

あんまり柄じゃないかなイタリア人テロリストなんて

(柄なやついたら逆にマズイ)

と思っていましたが、

とんでもないとんでもない。

 

あぁこういうルキーニもありなんだな。

というかそこに存在しちゃってるな

生きちゃってるな

この人がルキーニさんかはじめまして

くらいに感じて鳥肌立つほどでした。

 

まずそれを強く感じたのは

皇帝フランツが登場した執務室のシーンです。

1人の母親が

「息子は『自由!』と叫んだだけ」と皇帝に慈悲を請う場面。

 

それまで、実に面白そうに

「裁判官殿」と話したり、

登場人物たちの様子を見ていたルキーニが、母親が悲痛な叫びをあげたとき目をそらすように背を向けたんです。

 

そして連れ戻されていく母親を見送り、やるせなさそうにする。

ほんの一瞬のことです。

 

この時、のちにエリザベートを殺めることになる彼のテロリストとしての「気配」のようなものを感じました。

支配者への嫌悪感みたいなものが彼の中にあるのが伝わってきたのです。

 

その後も、終盤にかけてどんどんエリザベートや帝国の人を見つめる目が殺気立っていく。

 

フランツが遠慮なく恥知らずに召し上がった後(言い方!

深く傷つき旅してまわるエリザベートを、

カメラで付け狙いますが、

その時の狙う目が、もうかなり狙ってる目なんですよ。

 

今までのルキーニは、私の印象では

この辺りはまだ楽しそうというか

エリザベートをからかう感じでカメラ向けてたように記憶してたんですが、

れいこルキーニは既にかなり鋭い眼差しでエリザベートを見ていました。

 

そこにリアルを感じました。

気のいい兄ちゃんが

皇后を殺す場面だけ豹変するのではなく、

エリザベートの人生の物語の中でルキーニにも感情の起伏が読み取れ、

最後の「その時」に向けて進んでいる、繋がっている感じがしました。

 

ルキーニの案内でエリザベートの生涯を辿ってる印象より、

ルキーニがエリザベートを殺めた理由をずっと話してもらってるという印象の方が強く、

 

全部ルキーニの独り言みたいな

まさにルキーニ目線で物語が見えてくるんです。

 

まぁ私が、ルキーニばっかり見てたからっていうのが大きいのでしょうが。

 

でも本当何というか説得力があるルキーニだったんですよ。

 

滑舌はいいし

歌声は力強いし

実に堂々としていて

 

ルキーニ適役じゃないか!

と感動しきりでした。

 

それに今まで映像では繰り返見ていても全く知らなかった、

このシーンにもルキーニは舞台上にいるんだなとか

はけ方も色々でここは笑いながら、ここは憎々しげに出ていくんだなと

発見が多くて

そういう面でもとても面白かったです。

 

そんなれいこアングルな私でしたが、

輝くタイトルロールちゃぴの集大成は

ちゃんも見届けてきましたので、

次はちゃぴを中心として感想も書き残しておきたいと思います。